腰痛の盲点

しつこい腰痛やぶり返す腰痛に悩んでいませんか?
しつこい腰痛・ぶり返す腰痛‼

腰とは?

腰と上半身・下半身

人の身体の上半身と下半身は、それぞれどこからどこまででしょうか?

上半身と下半身を分ける線はどこにあるのでしょうか?

人体を構造と機能の面から考えた場合、上半身と下半身を完全に分けるのは難しく、上図のように上半身と下半身が重なる部分があると考えるのが理にかなっています。そしてその重なる部分が『腰』になります。(下図)つまり腰とは、上半身の一部であると同時に、下半身の一部でもあるのです。

上半身と下半身の範囲と腰
上半身・下半身の範囲と腰

腰は身体の要(かなめ)

身体の構造・機能から考えた場合、腰は上半身と下半身のどちらにも属すといえます。

まず構造面からいえば、上半身を支えたり動かしたりする筋肉は腰の下方から上半身に向かってつながっており、下半身を動かす筋肉は腰の上方から足の方に向かってつながっています。(下図)

そして機能面からいえば、腰は上半身を支える土台であり、下半身の運動動作(歩行など)の起点となります。さらに上半身の荷重は腰を介して下半身へ伝えられ、下半身で発生した力は腰を介して上半身へ伝えられます。そのため『腰は身体の要』という言葉が生まれたのでしょう。

腰という「場」

「腰は上半身でもあり下半身でもある」

 

すなわち腰とは一種の『場』であると考えることができます。

上半身と下半身をつなぐ「場」、そして上半身から下半身、下半身から上半身へ移行する「場」。つまり、要として上半身と下半身の連続性を担う「場」であるのが腰だといえます。

腰痛とは?

腰痛は腰に発生した痛みです。

しかし、腰の上の方が痛む場合、横の方が痛む場合、お尻に近い方が痛む場合や、広い範囲が痛む場合、左右どちらかが痛む場合、ピンポイントで痛む場合など、痛む場所や範囲は様々です。

痛む状況も座っていると痛む場合、立っていると痛む場合、立ちあがるときや身体をひねるなどの動作で痛む場合など様々です。

腰痛にはなぜこのよう多くのバリエーションをがみられるでしょうか?

それは腰痛とは腰という「場」に発生した痛みで、上半身と下半身のそれぞれに関連して発生するからです。


腰痛と上半身

背中の筋肉
上半身(背中)の筋肉

上半身の土台として

腰は上半身に対して土台の役割をしています。上半身・背中を支える筋肉(上図)の多くは腰を起点として上半身・背中を支えています。

そのため、上半身・背中に疲れがたまるなどして筋肉が支えきれなくなると、その余計な負担が起点である腰にシワ寄せのようにのしかかることになります。これが限度を超えたり、慢性的になったりすることで腰痛が引き起こされます。

上半身動作の起点として

腰は上半身の動作の起点となります。

例えば身体(上半身)をねじる動作では、ねじれの起点は腰になります。上半身の筋肉が硬いなどして上半身のねじれ動作(柔軟性)が不完全な場合、上半身で吸収されなかった負担(ねじれの力)が腰へのしわ寄せ負担となって、その負担が過剰であったり、繰り返し蓄積されたりすると腰痛が引き起こされやすくなります

また、身体(上半身)をお辞儀のように前に傾ける動作では、傾きの起点は腰になります。その際に上半身(背中)の筋肉が疲労などで身体の傾き負担をしっかり支えられないと、その負担のしわ寄せが腰にかかり、腰痛が引き起こされやすくなります。

ねじれの動作
ねじれ動作
お辞儀の動作
お辞儀動作

腰痛と下半身

下半身の筋肉

下の図は身体の前面から見た下半身に属する筋肉です。下半身の筋肉で最も上部のものは腰椎の部分から始まっています。

下半身の筋肉の機能は

・立位・座位などの安静時には骨盤・腰・上半身を支えるために働きます。

・歩く・走る・しゃがむ・立つなどの動作時には下半身を動かすために働きます。

下半身の筋肉
下半身の筋肉(前面より)

下半身の筋肉とバランス

下半身の筋肉は骨盤や腰椎のバランスに関係します。

下半身の筋肉は骨盤や腰椎に付着しているため、下半身の筋肉バランスが崩れると骨盤や腰椎のバランスが崩れやすくなります。(下図)

骨盤や腰椎のバランスが崩れると、普通の姿勢をしているつもりでも骨盤や腰椎の傾きなどで筋肉や骨のつなぎ目などへの負担に偏りが生じ、特に負担の集中する部分で腰痛が発生しやすくなります。

下半身の動作と筋肉

腰は歩く・走る・しゃがむ・立つなどの、下半身の動作に際して働く筋肉の起点となります。

上の下半身の筋肉図で説明した通り、下半身の筋肉は腰椎から始まっています。

疲労や柔軟性の低下などで下半身の筋肉にうまく機能していない部分があると、腰のバランスに影響したり、腰の負担が過剰となることがあり、腰痛が引き起こされやすくなります。

腰と上半身・下半身のつながり

姿勢保持や様々な動作の際、上半身と下半身の筋肉は連動して働きます。

その連動の要となるのが腰です。上半身→下半身、下半身→上半身への負担や力の伝達がスムーズであれば良いのですが、そうでない場合は腰に負担が集中・蓄積して腰痛の原因となります。

上半身と下半身の筋肉の連動による歩行動作
連動の例:歩行

まとめ:腰痛ケアのポイント

腰痛ケアのポイントは、

①上半身、下半身から腰に対する過剰な負担

②腰に負担のかかるような上半身・下半身の使い方

③上半身と下半身の力の伝達がスムーズでなく腰に負担がかかる

など、腰という部分だけのケアだけではなく、腰を身体の部品というよりも上半身と下半身の構造的・機能的なつながりの『場』であることを念頭に置いてケアをすることです。


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