「効く」にこだわる針療法

~~「効く」を実感できる施術とは?~~
突然ですが、過去に針灸や指圧マッサージ、整体などの施術を受けて「これは効きそうだ!」と思う瞬間はありましたか?もしあったならば、どのようなときに「効きそうだ」と感じましたか?

逆に満足できなかったとしたら、それはどのような理由でしょうか?

「悪いところ(ツボ)に手がいかない、届かない」特にこのような場合ではないでしょうか?

「悪いところに手がいく、届く」場合に特に満足感を感じられるのではないでしょうか?

また、「悪いところを良くしてほしい」だけではなくて「本当に悪いのはどこか、本当の原因はどこなのか知りたい」のではないでしょうか?
当院では「悪いところ正確に把握する」「悪い場所に届く・効く施術をする」ことによって、「本当に悪いのはどこか?何が原因なのか?」をクリアにして身体の状態・不調に対する疑問や不安を解消し、そこから自己ケアなどの適切な対処法を理解して実践できるようにする。・・・この点について重視しております。

 上記の要件を満たすためには、
①悪いところ(ツボ)を正確に探し出す技術。
②悪いところ(ツボ)に的確に当てる技術。

③適切な刺激(施術)を使い分ける技術。
④身体の『構造』と『機能』についての熟知。

が必要です。

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①『ツボ』を正確に探し出す!!→思わず「あっ、そこ!」と言いたくなるのが「ツボ」。
 針灸療法は『ツボ探し』に始まり、より的確な『ツボ』を探し出すことが、よりよい反応を引き出すための絶対要素であると私は考えております。施術中、私の指先が『ツボ』を探し出すと「あっ、そこ!」と言われることがよくあります。これは『ツボ探し』のコツとして非常に重要なことです。
◎「ツボ」について

『反応点=施術点』 ・・・「ツボ」は「反応点」であると同時に「施術点」でもあります。例えば、筋肉に起因する「痛み」の施術を行う際、筋肉の硬さなど、異常の感じられるポイントを『ツボ』とし、そこに針を打ち、筋肉をほぐし、痛みを抑えます。「ツボ」には「正穴」と言って、名前や位置が定義されたもの(例:足三里など)の他に、「阿是穴(あぜけつ)」と分類されるツボがあります。「阿是穴」の「阿是」とは簡単に言いますと中国語で「あっそれ!」という意味です。例えば、「痛みやコリ」のある部位やそれに関連する部位を押された際に、受け手が「心地よい」とか、「ズーンと響くような鈍痛がある」などの反応があった時に、思わず「あっそれ!」と口走ってしまいそうな、そんなポイントを中国医学では「阿是穴」と定義しています。要するに「阿是穴」とは患者が直感的に「効く」と感じる反応点であり、多くはそのまま用いることができる施術点でもあります。従いまして、針灸の施術に際しては、受け手に対してこの「阿是:あっ、それ!」と感じさせるポイント=『ツボ』を的確に探し出す技術が必須となります。また、『ツボ』には深さがあります。 施術に効果的な『ツボ』を探す際、実際に指先を当てているのは体表面ですが、その指先で感じ取っている「反応」は体表面だけの「反応」とは限りません。例えば筋肉の「反応」なら、指先が触れている位置の「反応」が、浅い筋肉の反応か、深い筋肉の反応かを識別する必要があります。一般的に浅い位置の筋肉は体表から比較的すぐの位置にありますので、どのような状態であるのか反応を探すのは難しくはありません。しかし、深い位置の筋肉の場合、浅い筋肉の更に下層にある筋肉の状態を、体表面から探らなければならないので、「鋭い指先の感覚」と「的確な判断力」が必要とされます。特に、深層の筋肉を目的に施術を行う際には、この技術を備えているとことが必須となります。

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②『ツボ』に的確に当てる!!
  せっかく「あっ、そこ!」と感じてもらえるような『ツボ』を探し出しても、針を打つ時、針が『ツボ』にしっかり当たってくれなければ、何の意味もありません。しかし、ツボは実際には立体的な存在であり、平面的な認識だけで十分な反応を引き出せるとは限りません。ツボを探すときだけでなく、針を打たれて更に「あっ、そこ!」と感じてもらうためには、針先で『ツボの芯』をしっかりとらえることができるかどうかが「カギ」になります。
 ◎ツボの芯をとらえる針
『ツボ』は基本的に皮膚上に出現する反応ポイントですが、その反応は浅い部分から来るものと深い部分から来るものがあり、それによって大まかに『浅いツボ』と『深いツボ』に分けることができます。ですが『深いツボ』の方が痛みなど症状の根幹により迫っている場合が多く、『深いツボ』の『芯』にいかに的確に針を当てるかが施術の反応を確実に引き出す上で非常に重要な要素となります。その点、特に針灸師の技量が問われます。時には、『ツボの芯』は筋深層部のゴマ粒にも満たない範囲にあり、針を打つ際、針先が『ツボの芯』から少しでも外れてしまうだけでも十分な施術の反応を引き出せないこともあります。その『ツボの芯』に的確に針を当てるためには、技術力のみならず集中力、経験、勘がモノを言うことになり、それは基礎的な訓練をどれだけ積んだかによって大きく左右されます。私の恩師は針を打つ際の「基礎」のぼ部分を非常に重視しておりましたので、私は台湾にてその基礎的な訓練をじっくりと積み、現在も「あっ、そこ!」と感じてもらえるような施術を心掛けております。ただし、実際どのくらいの深さまで針を打つかなど、実際の場面では、針療法に慣れているかどうかなどの条件により違いますので、次項③にて解説いたします。

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③適切な施術(刺激)を使い分ける技術!!

~「初心者』と「愛好者』など、刺激への感受性に応じて使い分け~

例えば、針灸受療が初めてで緊張している「初心者』の方に、「愛好者」の方が好むようなビシビシと響く針の打ち方で施術しても、気持ちよいどころか、苦痛以外の何物でもなくなり、二度と施術を受けたいとは思わなくなると思います。また、そのような強引なやり方で施術しても、たとえ施術の対象部位やツボは正しかったとしても、好転が得られるとは思えません。

そして、針施術・刺激に慣れた「愛好者」に、初心者に行うようなソフトで繊細な施術をかるーく行ったとしても、逆に物足りなくて「あそこの針は効かないなー」と思われるかもしれません。

このように、針療法とは、「受け手」の感受性が効果を大きく左右する療法です。そのため画一的な施術内容(刺激強度)では、様々な立場の方々に満足していただくことは難しいと思います。そのため、当院では針療法の「初心者・敏感者」と「愛好者」に対応できるよう施術内容を調整しています。そのため、「初心者用のページ」と「愛好者用ページ」をそれぞれ作ってありますので、ぜひそちらも参考にしてください。

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③身体の『構造』と『機能』の両方を重視する!!
 ◎人間の身体には『機能』がある!

~解剖的な『構造』の知識だけで十分?~
針灸療法の原点は、身体の悪い部分につながる「ツボ」を見つけ出し、そこに針や灸などの刺激を加えて辛い症状・状態を好転させることです。例えば、腰痛など、筋肉由来の痛みを主とした症状の施術の場合、その原因となる筋肉に針や灸をして施術することが基本になります。身体の悪い部分を把握するためには、まず人体の『解剖的な構造』を頭に叩き込んでおくことが必要です。そして、原因となる部分に適切な刺激を加え、到達させれば良い訳ですが、例えば痛みの原因が筋肉であれば、その筋肉に針の作用を到達させ、ほぐすことが施術の目的になります。筋肉は身体の表層部から骨に近い深層部まで存在しておりますが、身体のどの部位にどのような筋肉が存在しているかは、ちゃんと勉強すれば誰にでも把握することはできます。このように書きますと、針灸療法というものは非常に単純で簡単で原始的なものに感じられますが、これも針灸療法のひとつの本質です。痛みなどの辛い症状が解消してさえくれれば、理屈などはどうでも良いというのが現実的な考え方でしょう。しかし、日ごろ様々な人に施術を行っておりますと、そのような単純な考え方だけでは問題の解決に至らない場合も多々あります。その理由は、身体は人間という生命体を構成する要素であり、各々が『機能』というものを有しているからです。従いまして、針灸の施術を行う場合には、身体の解剖的『構造』だけではなく、『機能』についても把握しておく必要があります。例えば、人間の筋肉を『構造的』に見てみますと、部位によっては、体表面から骨に至るまで何層かに分かれて様々な筋肉が存在しています。そして、比較的体表面に近い筋肉を「表層筋→アウターマッスル」その下にある筋肉を「深部筋→インナーマッスル」と呼び分けています。また、筋肉はその『機能』によっても主に身体動作時の推進力(パワー)に関係する「表層筋(アウターマッスル)」と主に身体動作の制御(コントロール)や姿勢保持に関係する「深層筋(インナーマッスル)」に分けることができます。例えば腰痛の場合では、痛みが腰のどの「部分」にどの位の「深さ」に存在するか、安静時や動作時など、どのような「状況」で痛みが発生するか、動作時ならばどのような動作、どの位の力で痛みを感じるかなど、筋肉の「構造」と「機能」を把握できることで、より正確な原因部の特定→施術へと結びつけることができます。ですので、例えば腰痛などで筋肉を対象とした施術を行う場合、問題となる筋肉がどのような『構造』でどのような『機能』を有し「痛み」などの辛い症状にどのように『関係』しているのかを知ることが大切です。従いまして、当院の針灸療法は、身体の『構造』を重視した上で、『機能』やその『バランス』にも着目して行います。

 

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