肩こりは「気のせい」?:気の肩こりとは?

「肩こり」は、多くの場合でコリを感じる場所の筋肉が緊張・硬化を起こしております。
それは、凝った筋肉を揉(も)んだり、温めたり、動かしたりすることで、ある程度「肩こり」が軽減されることからも分かると思います。


しかし、「肩こり」を感じる部分の筋肉を一生懸命に揉(も)むなどしても、「肩こり」はなかなか改善しないばかりか、いつも「肩こり」を訴えている割には、その部分での筋肉の緊張・硬化がそれほど強くない場合も少なくありません。


その理由は、単なる疲労蓄積による筋肉の緊張・硬化以外に、「肩こり」を複雑化させる要素があるからです。
では、なぜ「肩こり」はこのように複雑化してしまうのでしょうか?


*「気」の肩こり
・強い「肩こり」を訴えているのに「肩こり」を感じる部分の筋肉は大して緊張・硬化していない。
・「肩こり」を感じている場所の治療やセルフケアをしても「肩こり」がなかなか改善しない。


上記のような場合は、「肩こり」に「気」が深く関係した『気の肩こり』の状態かもしれません。
では、「気の肩こり」とはどういうものでしょうか?


「気」は目に見えない存在です。
ですが、そんなに特別に考える必要はありません。
気になる、気が重い、気が合う、気が抜ける・・・など、私たちは日常から「気」を含んだ言葉をよく使うことからも、感覚的に「気」の存在を認識できることが分かると思います。
この場合、『気』は「感覚」とか「意識」と同義であると考えていいと思います。


実体的な「肩こり」の本体は「筋肉の疲労」であるのに対して、「気の肩こり」は『気の異常』による「肩こり」であり、「感覚」や「意識」で認識される「肩こり」の状態が、何らかの原因で特に強調されてしまった時に起こりやすいと考えられます。


そして、ほとんどの「気の肩こり」は筋肉の疲労・硬化を伴いますが、コリを感じる部分の「筋肉」に対してのみ、治療やセルフケアを行っても、なかなか「肩こり」の改善を実感できなかったり、一時的な改善ですぐに元通りになってしまったりなど、「肩こり」が複雑化する一因ともなっております。


その理由として、肩こりを引き起こす実態の部分(筋肉の緊張・硬化)は、「肩こり」と感じる部分とは別に存在するからであると考えられます。


つまり、ある場所の「コリ=筋肉の緊張・硬化」が別の場所の「コリ感=感覚・意識」を、増幅させている状態が「気の肩こり」であると言うことができます。それは例えれば、蜃気楼(しんきろう)のようなものでしょう。

 

では、なぜこのような現象が起こるのかを考えてみますと、「気の肩こり」は、実際的には、神経の「感覚過敏」によって引き起こされているのではないかと思います。


そして、感覚過敏を起こしている神経は、その上流部分で緊張・硬化した筋肉による圧迫や、血行不良によって過敏な状態となり、強い筋肉緊張・硬化を伴わない、「感覚的なコリ」=「気の肩こり」を引き起こすと考えられます。

 

*「気の肩こり」への対処法
「気の肩こり」の原因部分は、コリを感じている場所以外にあるので、まずは、原因部分を正確に探し出す必要があります。

 

「気の肩こり」の原因部分とは、要するに、筋肉が実際に緊張・硬化している部分ですが、その原因部分を探すための一番の問題は、緊張・硬化している筋肉は、必ずしも大きい筋肉とは限らないということです。

 

なぜなら、細かい筋肉の緊張・硬化によって広い範囲の神経や血行が影響を受けてしまう場合が少なくないからです。

 

従って、周辺の筋肉の構造や緊張・硬化のパターンを熟知していなければ、原因部分を見落としやすいので注意が必要です。

 

また、実際に治療を加える際にも、正確な技術が要求されます。

例えば、針治療なら、針を刺入するポイントを正確に定めなければなりません。

そして、更にはその深さ、方向にも細心の注意を払い、その上ではじめて原因部位の状態を改善させることが可能となります。

 

原因部分(筋肉)の緊張・硬化を改善させることで、神経の過敏状態や、血行の不良を改善させ、強い「肩コリ感」の改善につなげるのが、「気の肩こり」への主な対処法です。

 

《もくじ》
はじめに
肩がこるのはどこ?・・・「肩」の役割から考える肩こり
③肩こりは「気のせい」?
手の届かないコリ:肩こりの根っこ

肩こりと土台