脇腹の痛み・肋間神経痛・肋骨の痛み

【ご注意ください】
脇腹の痛みは、内臓の異常や骨折が原因で引き起こされることがあります。原因不明の痛みや、脇腹を強く打った後、激しい咳が続いた時などの場合は、先に医療機関を受診されることをお勧めします。


脇腹の痛みは、突然痛みだす急性タイプと、じわじわと鈍痛が続く慢性タイプに分けられます。どちらのタイプでも、わき腹は内臓に近い部位でもあるため、わき腹に痛みを感じる場合、不安であればまずは医療機関の受診しておきましょう。また、肋骨が痛むように感じる場合も、念のため適切な検査を受けておくほうがよいと思います。わき腹を強く打ったなどの原因がなくても、例えば、激しい咳が長引いて肋骨が疲労骨折を起こした例など、知らずのうちに骨折していることももあります。
さて、もちろん内臓や、骨折が原因ではないのに、わき腹が痛むことは意外と多くあります。特に、慢性的なタイプでは、中には何軒もの医療機関を渡り歩き、「内臓・骨には異常がない=原因不明」ということで、半ば途方に暮れてしまうことも少なくないようです。これまでに、脇腹痛で当院を訪れた方のほとんどが「内臓・骨には異常がない」場合になります。
脇腹の痛みの多くは、脇腹の肋骨に沿った部位に痛みを感じることが多いようです。痛みの範囲も、肋骨に並行して走るような痛みもあれば、固定した狭い範囲で痛む場合もあります。そして、一本の肋骨に沿うように痛む場合もあれば、2~3本の肋骨に沿って痛む場合もあります。また、肋骨と肋骨の間が痛む場合や、骨折はないのに、肋骨自体が痛むように感じる場合もあります。
原因も様々です。思い当たるような原因もなく、突然痛みだすもの。ゴルフなどの際に脇腹を変にひねった場合。脇腹ぶつけた後、骨折がなかったのに、痛みがなかなか治らない場合。内臓の異常はないのに、脇腹の奥に鈍い痛みが続くものなど、様々な原因が挙げられます。

 

#脇腹痛の原因と針療術
(1)肋間神経痛
脇腹の痛みで特に多いのは「肋間神経痛」です。わき腹が発作的にズキズキと痛みます。1回の痛みはそれほど長続きするものではありませんが、激しいものではその場でうずくまってしまうくらいの痛みを感じます。発作的な痛みが1回~数回で終わってしまうこともあるのですが、同様な症状を頻繁に繰り返すようであれば身体の状態をチェックして調整する必要があると思います。

肋間神経痛とは文字通り、肋間神経という神経が発する痛みです。肋間神経は、背骨の脊髄から別れた神経が、肋骨と肋骨の間を、肋骨に沿うようにして背中、脇腹、胸と身体を半周するように存在しています。したがって、同じ肋間神経痛でも、脇腹の真横が痛む場合や胸側・背中側が痛む場合など、神経のどの部分が痛むかによって、痛む場所が分かれます。
肋間神経痛の針療法ですが、肋間神経痛を施術する際に最も注目べき部位は、肋間神経の根元に相当する部分です。神経痛は、基本的に痛んでいる神経の上流側、とりわけ神経の根元にあたる部分で何らかの刺激を受けて痛みが引き起こされている場合が多いので、肋間神経痛も肋間神経の上流側、つまり神経の根元の部分に着目して施術を行います。
では、肋間神経の根元の部分はどこになるのかといいますと、背骨の両側の背中(背筋)部分になります。肋間神経痛を訴えて来院された人の背中の状態をよく調べますと、ちょうど神経痛を起こしている神経の根元に相当する部分の筋肉(背筋)が、緊張して硬くなっている場合がほとんどです。
おそらく、その筋肉の緊張による圧迫・刺激が、肋間神経痛の発生に深く関わっていると考えられます。
したがって、肋間神経痛の施術は、主に神経の根元部分にある筋肉の緊張・硬化を緩めることを目標とします。
ただし、それらの筋肉がなぜ緊張して硬くなってしまっているのか、その原因を把握できていないと、 施術で筋肉がゆるんで神経痛が軽減されたとしても、
再び筋肉の緊張・硬化が起こり、神経痛が再発する可能性が高くなってしまいます。

その1つの例として挙げられるのは、上半身の姿勢保持による背中の筋肉の疲労です。肋間神経痛で来院された方々に発症前の状況をうかがってみたところ、長時間のデスクワークなどが続いていて特に背部の疲労が蓄積し、上半身が猫背のように前傾していたとか、飛行機や自動車などの乗り物で長時間座ったまま移動した、子供を抱っこしている時間が長かったなど、長時間連続した立位・座位や腕の使い過ぎなどで、上半身を支える背中の筋肉を特に酷使した状況の後、肋間神経痛が発症してしまった例が多いように思われます。
したがって、神経の根元部分の固まった筋肉のみでなく、姿勢を支えるために働く背中の筋肉疲労を調整することが重要だと考えております。
その他、肋間神経痛発症の引き金として、肋間神経の分布する背中や脇腹などを急激に冷やしてしまった場合が特記できます。例えば夏に汗をかいて湿った肌着のままエアコンの風に直接当たった後に発症した例などです。
したがって、施術後も日常生活上の注意点として背中や脇腹を冷やしたり、湿ったままの肌着でいたり、冷たいものを飲んだりしないよう気を付ける必要があります。


(2)肋間神経痛以外での『脇腹痛』
①肉離れが原因と考えられる場合
背中・胸部・腹部ほど厚くはありませんが、脇腹にも筋肉があります。
例えば、

・ゴルフやテニスなどのスポーツで身体をひねる。
・身体をねじるようなストレッチをする。
・自転車で転びそうにななる。
・重い荷物を運んでバランスを崩す。
などの原因で、脇腹の筋肉が肉離れして痛むことがあります。
痛みはひねった瞬間や直後から感じることもありますし、ある程度の時間が経過してから痛みだすこともあります。突発的に大きな負担が脇腹にかかって肉離れを起こしてしまうことが多いのですが、ちょっと振り向いただけとか、大した動作でもないのに、脇腹の肉離れを起こしてしまうこともあります。これは体幹部(背中・胸・腹)全体での柔軟性が、ねじれの方向の負荷に対して低下していたため、そのしわ寄せとして脇腹の筋肉を痛めることになってしまったと思われます。したがって、これはどのタイプの肉離れでも同じですが、施術の際は、体幹部全体(特に背中)の硬さをチェックして調整し、痛めた脇腹部位への負担を軽減させてやる必要があります。


②脇腹の筋肉痛
肉離れのようなはっきりとした物理的原因がないにもかかわらず、脇腹の筋肉が痛むこともあります。筋肉痛の場合、じっとしているよりも動かしたときの方が痛みを感じやすいです。この際も、体幹(背中・胸・腹)全体的な柔軟性低下がしわ寄せとなって、脇腹の筋肉に負担をかけていることがありますので、体幹(特に背中)の広い範囲の状態をチェックすることが重要となります。


③脇腹の鈍痛(内臓に異常がなく原因不明のもの)
肉離れや筋肉痛のように、はっきりした原因も、動かした時の痛みでもなく、
じっとしていても脇腹の鈍痛があるような場合、ほとんどの人は、まず内臓の異常を疑って病院を受診し、検査の結果、異常なしと言われてから当院に来院される場合が多いです。内臓に問題がなかったのはいいのですが、かといって痛みの原因が分かるわけでもなく、途方にくれてしまうことも多いようです。
脇腹の鈍痛の場合、内臓に特別な異常がなければ、当院の針療法の対象となります。 施術に際しての第一のポイントは背中の状態です。鈍痛を感じる部位につながる神経の根元の部分となる背骨の横の状態を調べてみますと、その部分の筋肉が特に硬くなってしまっていることが多くみられます。その硬くなった筋肉が鈍痛を感じる場所につながる神経を刺激して、脇腹の鈍痛を引き起こしているのではないかと考えております。そして、実際に背中の筋肉硬化を調整する施術をおこなった結果、脇腹の鈍痛が好転したという経験もしております。
ところで、脇腹の鈍痛の一因となる背部の筋肉は、なぜ硬化した状態となってしまうのでしょうか?多くはやはりデスクワークなど、長時間同じ姿勢での作業を行ったために、上半身を支えるための筋肉(背筋)が疲労蓄積して硬化してしまったものと考えられます。


④肋骨の痛み(肋骨痛)
時に、打撲や骨折などがない、原因がよく分からない肋骨(部分)の痛みで来院される人もおります。骨自体が痛みを発しているかどうかは分かりませんが、「肋骨が痛い」という表現をされます。もちろん医療機関での検査を済ませた上でのことですが、原因となる疾患・骨折などがなければ、痛みに対する施術を行ってみてもよいでしょう。
この場合も、他のタイプの脇腹痛同様、多くは、背中の状態をチェックして硬さなどがあれば、それを調整することが主なポイントになります。
なお、「一度肋骨を骨折し、骨折自体はすでに問題ないにもかかわらず肋骨の痛みが長引いている」、「肋骨を打撲した後の痛みがいつまでも長引いている」などの場合でも、例えば骨折や打撲などで傷めた部位をかばって背中を丸めた姿勢を続けていた結果、それが負担となって筋肉(背筋)に疲労が蓄積→硬化し、骨折や打撲をしていた部位へのひきつれるような負担・影響を与えてしまい、痛みを長引かせる要因になっていることなどが考えられます。施術によって背筋の疲労・硬直を調整させ、痛みの好転を経験しております。
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