広範囲・複数部位の痛みの治療について

当院では痛みの治療について、このホームページ上にて身体各部ごとに解説しております。
ですが、最近特に増えているのは、広範囲で、複数の部位に痛みが存在し、
それらを治したい、治すにはどうしたらよいのかという依頼です。
例えば、
・交通事故などの後遺症から広範囲に痛みのある場合。
・1つの部位の痛みを放置していたら他の部位にも痛みが広がった場合。
・あまり関係のなさそうな別々の部位に痛みのある場合。
などが挙げられます。
当院では、広範囲・複数の部位に痛みがある場合でも、それらに対応することは可能です。
そこで、このページでは、広範囲・複数の部位の痛みを治療する際のポイントを2つのパターンに分けて解説いたします。


①複数の痛みが、共通した原因を元にしている場合。
→共通した原因を改善させ、それぞれの痛みをまとめて治療する。
中国医学には「異病同治」という言葉があります。
これは、『異なる病気を同時に治す』という意味で使われます。
では、どうして異なる病気を同時に治すことができるのかと言いますと、それは同じ原因から異なる病気が起きているからです。
例えれば、同じ根や幹から枝や葉が生い茂っているようなものです。
痛みの場合でも同じです。
痛みが、複数の部位に存在していても、その原因、つまり根が同じであるならば、それらは共通したポイントで治療することができます。
具体的には色々なパターンがありますが、ごく分かりやすい例を挙げますと、
・同じ側の腰から下半身にかけて複数の部位に痛みのある場合。
・同じ側の肩から手や指にかけて痛みのある場合。
などです。
ただし、実際には身体の上下・左右の痛みが複雑に共通の原因ポイントにつながることも多いです。
まとめますと、各痛みに共通する『根』の部分をしっかりとらえながら、それぞれの痛みへのアプローチを行うことが、共通した原因部位を元にしている場合の痛みに対しての治療のコツです。


②原因ポイントが複数にわたる場合。
→それぞれを改善させつつ、全体的な改善につなげる。
この場合、身体のあちこちが痛いので、まず、痛みに悩まれている方ご自身がどう治療すればよいのか、何から始めればよいのか、どうすればよいか分からず、極端に言えば途方に暮れているケースも珍しくありません。
同じ複数の部位にわたる場合でも、仮に①で述べた共通したポイントが原因になっている場合であれば、当方が指摘しなくても、ご本人が気付かれている場合も少なくありません。
しかし、上半身、胴体、下半身などのあちこちに、バラバラに散らばったように痛みがあったなら、一体何が根本の原因なのか、混乱してしまうのも無理はないと思います。
身体全体にダメージを受けたから?
身体全体のバランスが悪いから?
栄養、筋肉、柔軟性が足りないから?
精神的なもの?
色々考え、時には思い悩んでしまうかもしれません。
しかし、この場合、総体的な要因ばかりにとらわれず、

それは一旦脇に置いて、まずは一つ一つの痛みに対して考察し、
個別に対応していくことから始めればよいと考えています。
例えば、
手のシビレ(頚肩腕症候群)と足のシビレ(坐骨神経痛)が
同時に起こっている場合、
それぞれの治療ポイントを探って、
それぞれに対応した治療を行い、
それぞれの経過を見ればよいのです。
そして、それぞれの痛みがある程度改善されてきたところで、
全体的な要素、つまり身体のバランスなどの根本的な部分を考慮しながら
全体的な調整と、再発予防につなげれば良いと考えます。
(補足:その際、個別に対応して行くに当たって、共通の原因を持つグループがあるならば、グループ内でまとめて治療します。)
また、その際には、痛みの強さや身体全体への影響を考慮し、優先順位つけて治療する場合もあります。
一般に東洋医学と言えば、全体的な治療、つまり「全てをまとめて治療するものである」というイメージになりがちですが、
時には1対1の勝負での勝ちを積み重ね、最終的に全体の勝利に結びつけることも、全体的な治療に必要な戦略であると考えております。