尾骨の形状と痛み

#参考:尾骨の形状個人差と施術のポイント
正常な尾骨の形状は、根元から先端に向かって前側(腹側)に緩やかなカーブを描き、左右への偏りもない状態です。この緩やかなカーブというのがミソで、これによって、座面などに尾骨が当たった際に、その負担を吸収してくれるのではないかと考えています。しかしながら、特に慢性的な尾骨の痛みを訴える方の尾骨の形状を調べますと、以下に挙げるような特徴がみられる場合があります。
*まっすぐタイプ
このタイプは尾骨が指をまっすぐ伸ばしたように、ピンと突っ張っているような状態になっています。そして、尾骨の先端が座面などに当りやすくなって、ちょうど突き指のようにして、尾骨の周囲のスジを痛めてしまいやすいようです。このようなタイプの方は、背中から腰にかけて、背骨に沿って姿勢を支える筋肉(つまり背筋)の緊張が強い場合が多いように感じますので、背中から腰にかけての姿勢保持筋の調整を重視します。
*折れ曲がりタイプ
このタイプは、尾骨が極端に前側(腹側)折れ曲がっているタイプです。尾骨の先端が食い込むようにして痛みを発している場合も多いようです。このタイプの方の座った姿勢を見ると、背中が丸まって、骨盤が後ろに傾き、骨盤中央の仙骨部分が後ろに突き出してくるような姿勢であることが多い印象があります。背中や、骨盤部など、座った姿勢を安定保持させる筋肉を調整し、尾骨への負担を軽減させる必要があります。
*左右片寄りタイプ
尾骨先端が右か左のどちらかに片寄っている場合です。まっすぐタイプ、折れ曲がりタイプと合わさっている場合もあります。尾骨周囲につながる骨盤底部の筋肉の緊張において、左右差が顕著である場合や、骨盤が左右どちらかにに傾いているなどの原因が挙げられます。骨盤底部の筋緊張を緩めたり、腰部、骨盤部の筋バランスを調えて、骨盤の傾きを調整するなどの必要があります。

 

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